北欧はノルウェーのオスロから出た「Yum・Yums」(ヤムヤムズ)で、ヴォーカルとギター担当で主なソングライティングを手掛ける「ポップの天才」、モートン・ヘンリクセン(Morton・Henriksen)。彼がヤムヤムズと平行してサイド・プロジェクトでやっていたバンドのひとつに「Caroline・and・The・Treats」(キャロライン・アンド・ザ・トリーツ)があった。このバンドの2ndアルバ厶「Saturday・Night・Rock・&・Roll」(2012年)は、なかなかの痛快なパワーポップ/パンクロックな1枚である。
キャロライン・アンド・ザ・トリーツのヴォーカルでフロントに立つのは、キャロライン・アンデルセン(Caroline・Andersen)。彼女はヤムヤムズのモートン・ヘンリクセンのガールフレンドであり、モートンとキャロラインは恋人同士であることを公表していた。キャロライン・アンデルセンがやるヴォーカルの「Caroline」(キャロライン)をサポートする形で、モートン・ヘンリクセンが「The・Treats」(ザ・トリーツ)として他の男性メンバーらと共に演奏で彼女の脇を固めていく、「Caroline・and・The・Treats」(キャロライン・アンド・ザ・トリーツ)である。
北欧はノルウェー出身のキャロラインは当バンド活動時、公式で「スカンジナビア半島のトップ・ポルノ女優」という肩書であった(これは北欧のスカンジナビア半島の地形を男性器に例える、昔からある定番下ネタに依拠した紹介フレーズ。また現在では「ポルノ女優」という呼称は不適切で「セクシー女優」とするのが通例)。キャロラインは北欧で大人気のセクシー女優で前から活動し有名であった。ギターが上手いミュージシャンでセクシー女優と交際しているとは、ノルウェーのモートン・ヘンリクセンは、同様にセクシー女優の野坂なつみと交際し結婚した日本の野村義男か!?
このバンド以前にキャロラインはすでに音楽活動を始めており、彼女がデビュー時、「Caroline・Andersen」(キャロライン・アンデルセン)名義で、自身のセクシー・ポストカード付きサーモン・ピンク色のカラービニールのアナログ7インチを出したところ(「Birthday・Suit」2009年)、人気で初回プレス分が即完売であったという。確かに本シングルのジャケットは、ほぼヌードグラビアの過激でセクシーなもので、彼女の熱烈男性ファンならあのシングル盤はぜひとも収集し所有しておきたいのかも。後のキャロライン・アンド・ザ・トリーツを聴くリスナーは、セクシー女優のキャロライン・アンデルセンか、モートン・ヘンリクセンがやっているバンドのヤムヤムズを既知の従来ファンが多いと思われる。
アルバム「Saturday・Night・Rock・&・Roll」は、アルバム表題曲のM12を始めとして、全編にノリのよいフックの効(き)いた元気な曲が続く、痛快ロックンロールのパーテイー・アルバムである。「女性版ヤムヤムズ」のようでもある。ヴォーカルでフロントに立つキャロラインの歌も上手い。彼女の基本パンチのある、時にスィートでキュートでバブルガムなチャンディ・ヴォイスは魅力で、曲中に笑い声やセクシー声のサーヴィスもあり。その彼女の横で、モートンが自在にノリノリで爆音ギターをかき鳴らす。
ただあえて難点をいえば、全曲似た曲調のロックンロール連発の金太郎飴(きんたろうあめ)状態で、アルバム1枚を通しで聴いて後半で飽(あ)きてダレてくる所か。
キャロライン・アンド・ザ・トリーツは、1st「Bad・All・Over」(2010年)を出し、続いて2nd「Saturday・Night・Rock・&・Rol」(2012年)をリリース。この時点でキャロラインとモートンが破局していまい、後に新作はなし。キャロライン・アンド・ザ・トリーツはレコード・CDで聴くだけでなく、ライヴに参戦して一度は生で観たいバンドであった。
